育てる皿
滋賀県長浜市に季の雲(ときのくも)というギャラリー& レストランがあります。
陶芸の市川孝さんの展覧会中(7/30sun~8/7sunまで)でした。 作家さんの展示が行く目的ではなかったのですが、会期2日目という事でちょうど作家さんもいらしていてお話も伺えました。
このお皿直火で使えるらしい。耐火用粘土でつくっているのだそうだ。すべてのものではありません。
直火に使える土瓶もありました。緑茶の茶葉を入れ、そのままコンロにかけほうじ茶もつくれます。
この耐火大皿は、コンロにかけ炒めものしたり、スープやカレーを暖めてたり、少し深みめあるので汁ものなんかも大丈夫。
そしてそのまま大皿としてテーブルにも出せ、実用性は抜群。
※※鍋敷、鍋つかみは必需※※
そう、鍋なんだけどそれだけではない優れもの。道具としてなら、わが家は大歓迎です。もちろん器としてもオーブン・レンジにも使えます。
今の生活に新しい三種の用途で使える器じゃないですか。すごいすごい。
この皿に取っ手をつけるとやはり鍋として扱われ、置く場所も鍋類に分類されてしまいます。
いちおう掴みがよいように皿としてデザインされています。ご本人が実際に使って自ら説明しているから、説得力がありますね。
土鍋としてじゃなく食卓に「皿」として見せたい、食器棚に皿として並んでてほしいところが作り手さんのこだわりだと感じました。
(あくまで自分の推測で~す)
ご本人が実際に使っている皿も展示してありました。
そしてこの皿は使っているうちにそこのお家の顔らしきものが時間とともに見えてくるのだそうだ。
そのお家で日々食べている油、野菜のアク、魚や肉の調理の仕方など、そこの家庭の食生活よってそれぞれに微妙に土の色あいも変化していくのだそうです。
面白そう。私、この皿を育てて見ようと思いました。台所でまたひとつ育てる楽しみが増えました。
イクメンがあるように、「イクサラ」って感じ?(笑)
鉄、銀、錫などもそうですが、道具とは使い手になじみこなれていき、道具と人がお互いに寄り添えるもの(関係)が私は好きです。この器はわが家でどう育っていくかが楽しみです。
市川さんの器のお話を聞いていたら、自分のつくった器をよそに嫁がせにいくんだくらいの深い愛着と愛情を持っています。
ここのお店の場所が分からず、右往左往しながら閉店間際ぎりぎりに駆け込んだ私たちに熱心にお話してくださいました。彼は料理するのも好きでなのでしょうね。お話聞いていてわかります。後は使い手に委ねるだけ。
われわれその器に対する気持ちしかと受け取りましたぞ!!
さっそく帰ってすぐにジェノベソースのパスタをつくった。
器の佇まいが「あなた以前からうちにいなかったっけ?」っていうくらいテーブルになじんでいました。新参ものなのに・・。
冬は煮奴にしよう。とかいろいろ考えるとほんとに実用的で使えそうな器です。
暖かい料理を出すにはいいですね。白というかアイボリー色のやさしい色あいの皿です。
市川さんの人となりがでている素直な器だと思います。
お店にご一緒にした茶道部のW家、カイユ家、マングローブ家の三家族が同時にこの皿を買いました。
今後どう育っていったか、何年後かにこの皿を見せあえるといいね~。大事に使います。
どう育つかは、乞うご期待~!