水無月の最後のお稽古
六月最後のお稽古は、博多南坊流ハナピー社中のお稽古場である黒門庵で、お稽古見学させていただきました。
南坊流とは、筑前黒田藩士立花実山を流祖とする流派です。立花実山は、利休侘茶の指南書と言える『南方録』をこの世に出し
た功労者で江戸時代博多を代表する文化人です。
私はこの日の日中、天神で現場作業のお仕事がありました。
この日の仕事が終わったときの私は、ショーウインドの中に砂をまいたりして砂を被ってドロドロ、大汗をかいてズルズル、
ちょっと作業時間も押していたが、とりあえず無事に終わりヤレヤレとした気持ちと、前々日から張り詰めて緊張していたのもあって少し(いやだいぶ?)お疲れな状態で黒門庵にたどり着きました。
入り口からお部屋を覗くと、作務衣を着たハナピー先生がにこやかに私を迎え入れてくださいました。
ハナピー先生は、生徒さんのお点前指導の最中でした。
まずはあいさつを済ませ、生徒さんと一緒に座らせていただきました。
お軸は「忙中閑」
忙しい時でも、わずかなひまはあるものだ。というような意味です。
木地の手水風の花器には、木苺と半夏生(はんげしょう)が生けてありました。
「涼やか」といった印象。
少し開いた窓から夕方からの涼しい風が時々扇風機の風と一緒に吹きぬけて来て、その風がとても気持ちよかったのでした。
ハナピー先生は、ひとつひとつ丁寧に生徒さんの動きに合わせ、指導されていました。
私たちがT先生のところで普段しているお稽古の様子となんら変わりありません。
私もいつも通りに指導されている生徒さんの動きとハナピー先生の声かけ指導に集中して、それらをみていました。
見ることもお稽古。
柄杓の扱いやお道具の配置の仕方など、細かい部分で裏千家のお点前とは違うようです。
平点前といえど、とても丁寧な動きが入ります。私もとても新鮮な気持ちで見入っていました。
武家茶道の所作って、かっこいいですね。
今回のお菓子は「みしお」。伊勢 五十鈴茶屋のお菓子を私が送らせてもらいました。
二見御塩浜で採取した塩水を御塩焼所で煮詰め、荒塩にし三角形の土器に詰めて焼き、堅塩にします。
神宮の神事で使われるその堅塩を菓子に見立てたものです。
じつを言うと、このお菓子は昨年も送らせてもらったものでありますが自分でいただいたことがなかったのです。
自分で買っておきながら、ここ博多の黒門庵ではじめて頂くなんて、なんだかおかしな事ですね。
中は黒砂糖餡で、ほのかに塩味のする落雁です。
そして、生徒さんがお茶をたててくださいました。
おいしいお薄でした。「忙中」の中のこの一服に癒された私でした。
お軸の言葉を体全部でまるごと受けとめ、心にまで沁みわたる感じでした。
ハァーーこの感覚!これ、これなのよ!!
お茶をしていてよかったーと思える瞬間。
ハナピー先生は、この日の私の行動や様子を分かっててくださったのだと心から感じました。
ほんとうに、心からうれしいおもてなしでした。
見学できてよかったです。
ハナピー先生、ありがとうございました。
あまりの居心地のよさに写真もとる事もすっかり忘れており、ハナピーさんのブログからの写真を頂戴しました。
てへへ。
ハナピーさんのブログ : http://hanapi777.exblog.jp/17704519/
素敵なレポを有難うございます。
8月は早々にそちらにお伺い出来そうで何より。
今年はお互いに動く年ですね。
先生を始め皆様に宜しくお伝え下さい。
ハナピーさん
ほんとにうれしいもてなしでした。
いろいろお世話になりました。
八月、名古屋で会えるのを楽しみにしています。
まずは七月の山を乗り越えます!
8月にお会い出来るのほんとに楽しみにしています!!!