杜鵑草庵 炉開き(その1)
杜鵑草庵の炉開き茶会は、地毛で日本髪を結ってお茶会を催しました。
髪結いや着付けに時間がかかったので、今回はお弁当と碗ものといった軽い感じで。
髪結いをしていただいたNさんは、名古屋在住ですが京都仕込みの髪結い師を目指しておいでです。今も京都に通いでお勉強中だそうです。きっと名古屋を代表する髪結い師となることでしょう。どうぞ精進してください。われわれも応援してます。
今回茶道部のはごろもさんの計らいで亭主のカイユさんと私とはごろもさんの三人が日本髪を結ってもらえることになりました。
自分の髪で日本髪を結うとは、生まれてはじめての未体験でした。結婚式で日本髪のかつら被った経験はありましたけど。実際に髪は胸の長さくらいまであれば結えるそうです。
朝の10時スタートで1人約1時間ほどで結ってくださいました。
鬢付け油を使ってつげの道具をつかって結い上げていきます。みなさま鬢付け油って見たことありますか?
私は昔、鬢付け油を知らなくて、これを「瓶漬け油」だと勝手にイメージしていたアホな子です(笑)。実際みると、バターのような油の塊でした。
菜種油や晒木蝋(さらしもくろう)に香料をまぜて製した固練りの植物性の油です。独特の香りがします。
それをつげのくし(これも独特の形)に直につけてなじませてから、髪をすいてつけていきます。鬢付け油は結いあがってもくしいれができ、髪にこしが入り形が整えやすいみたいです。ガチガチに固まるわけではないみたいです。
M1さんの美枝子母も若い頃は髪結いしてもらっていたというのだから、それが日常だったというのだから・・・なんとも驚きです。
この数十年の間に時代は大きく変わったものですね~。
Nさんからお話聞いてて、昔の女性は身分や職業や階級などを髪型で表現していたそうです。芸者、妾、町娘、年寄りなど名刺代わりみたいな感じだったんですね。言わんでも頭みて判断しなされやって事でしょうか?そう聞くと昔の日本人ははっきりしていたみたいで、ある意味粋ですね。
髪を束ね結ぶときのひもは水引のような紙の結びひもを使います。「結ぶ」まさに結うとはこのことだなと実感した次第です。
結ぶとは日本の独特の文化ですね。今はヘアゴムが主流ですが。
前髪の紐を赤にするだけで、印象が変わります。使ってるお道具がそれぞれまた独特で見てるだけでも面白かったですよ。
お客さまも髪結ってるのが見たいと見学にいらしていました。
若干髪の長さが足りないとこも毛束を足して結っていきます。サイドは黒い和紙を髪の内側から貼っています。
みるみるうちに日本髪 「島田つぶし」が出来上がりました。
やってみての感想はすごく軽い!!髪にも全然負担を感じないくらいの自然さなのです。
ただ頭が20cmくらい髪が盛り上がってるので、上部を気をつけないとぶつけます。
三人それぞれに違う仕様が違います。わかりますか?
「中島田」に結い上げた亭主のカイユさんは武家の女将さんみたいに凛とした雰囲気が素敵でした。
はごろもさんは、「夫婦髷」お着物が落ちついた色目だったので、貫禄ある置屋の女将さん風?
所詮、自他共に認める和顔なM2号。自分でいうのもなんですが、なじんでましたね。
着物を派手目にしたので年甲斐もなくちょっ~~と若作り?という感じでしたが・・・まぁまぁその辺は笑ってさらりと見逃してくださいませ。
今思えば貴重な体験をしたもんです。感謝。
このような日本髪した女たちがそろいに揃いまして、杜鵑草庵の炉開き茶会はこうして始まりまったのであります。
次回に続く~。
炉開きで御目出度うございます。
まさに名古屋嬢って感じです。
こんな姿したくても中々出来ませんね。私も髪長かったらしたかったです。
帯も文庫が良いですね。
ハナピーさん
こんな名古屋嬢がおってもいいかしら~?
やーはずかしい・・・
着物には日本髪がやっぱり似合いますね。若い子もどんどん体験してほしいなぁ。
体験して、さらに日本のよさを再発見できました!