作るための図面と、見せる図面
40歳を過ぎた頃、このことに気づきました。
設計者は、お客様と、制作してくれる人と両方に、図面などでその意思を伝えなくてはなりません。
この両方に同じ図面で意思を伝えようとすることに無理があると。お客様がほしい情報と、作る人がほしい情報は一緒ではないということです。
作る人への図面は、内装図面としてある程度ルール化されていて、意思が伝わりやすくなっています。
お客さんにとって内装図面はほとんど何をかいてあるのか分かりません。お客さん用の図面なんて別に作ることはなかなかしませんが、たいせつなことで、工夫が必要です。3dが発達しているのでこれを使うのもひとつの手段でしょう。
あとディスプレイや商品を入れるかどうかです。設計者としても商品が入ったときどうなるかをシミュレーションするためには、これは大切なことです。
でも、作るほうにとっては、どれを作ればよいのかわかりにくくなります。
寸法も、そうです。什器間の通路寸法は作るほうには非難導線の幅員が取れているか以外余り関係ありません。お客さんにとっては大切です。
誰に何を伝えるかと言う事を考えながら仕事をしないといけないのですね。