杜鵑草庵 炉開き2011
11月ももう終わろうかしていた日曜日、杜鵑草庵にて炉開き茶会をしました。
お軸は楓葉経霜紅(ふうようはしもをへてくれないなり) 鶴田母の書
楓の葉は霜をさすくらいの寒さにならないと紅葉はしないという意味ですが、その自然の風情だけを云っているのではなく、人も楓葉のように人生の様々な苦労を経験し、それを耐えしのぐ事によって初めて人間として成長するという意味の禅語です。
今回はM2号は正客(しょうきゃく)で参加させていただきました。
茶事での正客とは、亭主がまず一番に客として招きたい正式な客人の事です。
茶席での正客は主賓として挨拶をしたり、客を代表して亭主へお道具などの拝見物の問答や正客が主導して連客をまとめなければならない大事な役どころ。茶事の進行・順序はもちろん頭に入っていなければならず、それにはやはりそれなりの経験や知識をもった方でないと正客はつとまりません。
恐れ多し!!!責任重大!!!!M2号で大丈夫なの?
そんな大事な役を、果たしてそんな私がつとめあげるなんて無理難題。
いやしか~し、杜鵑草庵では ”恥じかいてなんぼ” のおけいこ場でもあります。
今まで水屋のお手伝いをしながら、お客さんが楽しげに会話してるのを見て、私も杜鵑草庵の客として一度参加してみたいという気持ちがありました。
無理は承知の上で、あんちょこ(テキスト)も持ち込みOKということで、正客役に挑ませていただきました。
待合の席、火鍋を囲むテーブルの絵 鶴田父の絵、鶴田母花生け 花台も鶴田母作
以前待合で使っていた部屋には今こんな素敵な立礼用のお席ができています。そこでまず香煎をいただきます。
亭主はカイユさん。次客は山本直子さん(実はこの方が裏正客でした)、そして鶴田父、テルさん、お詰めはアンヌさん
お弁当(美濃吉)を頂き、お腹も満たされ主菓子もいただきました。そうして一度中立ちをします。
そして準備が整い、再度席入り。
この日は茶碗荘りのお点前です。今年の春に山本夫妻から頂いたお茶碗でしたので、その茶碗荘りでした。
食事して濃茶を頂いた2時間くらいで炉の中の炭も燃えてこんな感じなりました。
炭を直しそして、薄茶席です。(今回後炭手前は省略)
福島 会津若松市の会津葵というお店の”舞鶴”と、フランス プロバンス地方の”カリソン”という郷土菓子
舞鶴は和三盆をつかった上品な味の落雁。カリソンというお菓子は、フランスにいるアンヌさんのお姉さんが送ってくれたものだそうです。
どちらも滅多にお目にかかれないお菓子です。大変美味しく頂きました。
その後はなごやかに時間は過ぎていきました。
実際にお正客をやってみて、
正客は忙しい・・・・とても大変~~・・・・そしてすごく気を使うようです。
話に夢中の連客にお道具の拝見も最後まで見てなきゃいけないし、挨拶のタイミングやら問答はやはり難しい。
連客の皆様、ほんとうに至らない正客の私で面目ない。反省点もいっぱいです。
でもでも、とても楽しかった~~~!!
だってだって、自分のために(仮にですが)亭主がここまで心をつくし、もてなしてくれる喜びをじかに感じとれます。それはとても嬉しく楽しいこと。
つまらなく思う人なんて、いないでしょうよ。
部屋を仕切るあの”ふすま一枚”のところで亭主が客の動きを感じ行動し、そして客も亭主の動きに次の期待をし、それを受け止める。
その”あ うん”というような心のやりとりが、神経にビビッと刺激きます。もう快感ですよ。茶事ってほんと面白い。
もっとスムーズにできたら・・・やれたら・・・の話ですが。
亭主役のカイユさんも一人立派に務めあげました。お疲れ様です。彼女のほうもいろんな事を一通り自分でやってみて、なにか感じたようです。
感想をどうぞコメント欄にくださいね。
さぁ次の杜鵑草庵は1月の初釜かな?さぁ次はだれがお正客になる?
おまけ:主菓子は銀杏(両口屋)
素敵な炉開きでしたね!!
カイユさんの御点前も素晴らしいです。
私達は、水指の上にお飾りする茶筅の事、珠光飾りって言います。
舞鶴も羽ばたく様なお菓子ですね。
御正客もお疲れさまでした〜♬ haniwaちゃんもお稽古数年経って来たので中堅ですね。
私は、初心者専門www
奥の点前忘れそうです。
今度はお会い出来るので楽しみです。
ハナピーさん
いやーまだまだ初心者の域ですよ。私なんて・・・。
でも、お茶を通しての経験が、ほんとうに刺激いっぱいで楽しい。
今にこの歳になってってのもあると思うけど。
珠光かざりっていいですね。奥ゆかしい感じがする。
ハナピーさんとも何年ぶりの再会でしょうか!?お会いできるのとても楽しみです。
楽しかった~テンション上がった~
思わず途中で「たのし~」って叫びたかったです。
もちろんまだまだ順を追うのが精いっぱいな私達ですが、
この先、きっと私達らしい、楽しい茶事ができるようになるだろうなっという予感に興奮しました。
亭主と正客に余裕あれば、連客も緊張せずに楽しんでいただけると思います。
いままでは亭主側の事しか頭になかったけど、
これでまた新たな段階にちょっとステップアップできたという実感が持てました。
この写真を見て、本人的にはいろいろアラが気になりますが、
一番の反省点は濃茶の練り方が汚い!!!
茶碗についた「景色」に対してまったく気を使っていませんでした。
これからは、1枚の絵を描くつもりで茶筅を振りますよ!!!!!
カイユさん
叫びたかったとは、そこまでだとは想定外でした。(笑)
でもほんと楽しかったです。
いろいろな目標に向かって、精進していきましょう!
茶人を招く日も近い~?