相差かまど 海女小屋体験
先日鳥羽相差町にて海女小屋体験を初めてしました。
なんどもここ相差に訪れながらも、海女小屋体験はありませんでした。念願かなっての体験です。
といっても、とあるお仕事のための海女小屋体験なのでした。これもお仕事です!
この「おぜこ海女小屋」の場所は、抜群のロケーションです。ここは車は入れない少し離れた高台にある小屋で、真下はすぐ海という景観がすばらしくいい所です。
この日はお天気もよく海も波が穏やかですごーく気持ちよかった。それにしてもなんて綺麗な海なのーーー!
まず海女小屋とは、海にもぐって漁をする海女さんたちが火場という焚き火で身体をあたためたり、休憩したりする場所です。
その海女小屋の中で現役の海女さんたちがそこで魚貝を焼いてくれて、食事をしながら海女漁の歴史やいろんな事をお話をしてくださいました。
いろいろとお話を聞かせてもらって、海女漁は大変ハードで危険なお仕事であるという事、あわびやさざえの貝ばかりでなく、海草(わかめ、ひじき、あらめ、天草など)も刈り採ったり、そして陸では農作業もしたりと仕事の幅が広く、とても働きものだという事がわかります。
口にはいるものは、ほぼ自給自足。なんと素晴らしいことでしょう。
海草というものは、陸でいう雑草みたいなもんだから、ぼーぼーにほったらかしておいてもだめで、海草も定期的にやはり整理して刈ってやらないといけないのです。そうすることで、魚や貝などの育ちやすい環境にもなるんだと思う。ひじき採りの時期には村のものが皆総出で、われさきにと競争でひじきを刈りにいくのだそうだ。
なんだか陸も海も彼女たちからすると、もしかすると同じようなもの?なのかもしれません。野菜を育て、それを収穫し海の中もまたしかり。海の畑、自然の恵みというものをありがたく頂戴し、それに寄り添って生活してる感じで、無理がない素敵な生き方ですね。
ちょっちょっーーっと残酷でまともに見られなかった伊勢えびちゃん・・・。
でも大変美味しゅうございました。
そして、海女は素もぐりでもぐるので、捕りすぎないという利点もある。海の環境にとっても海女漁はやさしいのである。
海にもぐり、なにかを拾い海上にあがってくるまでが約60秒。その行動を200回近く潜るのですよ。息も海底ですべて吐ききって上にあがるんだそうだ。それでも酸素が足りないときは海水をわざと飲んで酸素を補給するという。なんとハードな仕事か・・・!これは職人!
なんでもかんでも機械化がすすんでるこの世のなかで、そういったアナログな漁は一見時代遅れに感じるかもしれないが、これは貴重な文化だと感じます。できるかぎり続いてほしい風習であってほしいと願います。海女採りの海草ももっと海女小屋でもアピールすべきだと思いました。
そこでお話をされていた海女さんは、自ら海女になりたくてなったわけでもなく、もともと漁師の長男の家に嫁にきたものは、姑の手伝いをするうちにいつのまにか海女になっていたという感じみたい。お姑さんから少しずつ取りかたを習い、少しずつ習得していったみたいです。海女は一日にしてならず。
昔から漁業権が漁師の家代々(長男制度)で継がれるものだから、その家に嫁いだものはその家の漁の手伝いをする→→すなわち、海女という選択肢があったからというのでしょうか?(まぁそれなりの覚悟も必要だけれど・・・・)
昔はともかくたくさん貝もとれたそうだが、今ではそんなにとれない現状なのもあって若い方は外で働きにいく人が増え、海女漁人口というのは減ってきているらしい。でもそれは仕方のないことです。
それに忘れていけないのが、自然を相手に働いているという事で危険な事はたくさんあるという。
海女小屋での海女さんはとても明るくほがらかです。でも海の中では、きっとこんな笑顔な状況でないときもあると思う。危険と隣り合わせのお仕事
だからこそ陸ではこんな明るくなれるというのもあるのかもしれないなぁ~なんかそんな事も感じた海女小屋体験なのでした。
たくさんの元気とパワーをありがとうございます。ほんとうに楽しかったです。
もっともっとたくさんの人たちに海女小屋体験をしてほしいと思いました。
違う意味のパワースポットですよ!
ご一緒できてよかったです。
貴重な体験になりました。
海の色を見れば、海中の地形がだいたいわかるって言うお話に
「ほ~」っと感動。
わたしはこの風景を漠然と「海」としか見ていなかったのに。。。。
カイユさん
深いお話聞けましたよね。お付き合いありがとうございました。
改めて海女さんってすごい。ね。