先日、岡崎市美術博物館[マインドスケープ・ミュージアム]に行ってきました。
今回特別企画展で裏千家１１代玄々斎宗室誕生２００年記念「茶の湯の文明開化」です。

これは裏千家の茶道部員出動しないとあきません！がな。

ＪＲ岡崎駅にて集合。美術館行きのバスをまっていたら、側にいた初老のご婦人が着物を着ていた私たちになにか察したらしく、”タクシー乗り合いで美術館まで行きませんか？”と誘われた。時間もかかりそうだったので、言われるままほいほいと便乗しました。タクシーで向かう道中、そのご婦人のお話だと、彼女はその日岡崎のこの企画展を見るために、はるばる東京から５時間かけて普通列車で来たのだそうだ。とても格安な切符があるんだそうな。
はぁ～それにしても、よっぽどお茶が好きと見える。さては数寄者ですな（笑）。そして、なによりお元気でありますよ。

そうこうするうちに、目的地マインドスケープ・ミュージアムへ到着。タクシー降りてまずびっくり。

　
なんだこの美術館！！なんと山の公園（岡崎中央総合公園の中）の頂きに建ってる。周りがこんな場所だとは思わなんだ。すごーいすごーいとまず感動！
ここから岡崎市内が展望できる、すっばらしい景観です。今度散策しにいこう！着物でなければ散歩したい場所でした。うずうず。
　
http://www.city.okazaki.aichi.jp/museum/bihaku/top.html

まずは、そこの美術館に隣接してあるレストラン「セレーノ」にて腹ごしらえ。評判どおりのなかなか美味しいランチでした。
この日は、夕方ＣＯＰ１０のオープニングイベントのティーセレモニーに行く予定もありましたので、茶道部段取りよく行動しなくてはいけないのであります。

　裏千家１１代玄々斎宗室は、ここ岡崎（三河国奥殿藩主）、松平乗友の子として文化七年（１８１０年）に生まれ、１０代認得斎の婿養子となりました。（だからここ（岡崎）で企画展をやるのですね～納得じゃ～）
幕末から明治の激動の時代に椅子を用いた立礼式のお点前や茶箱を考案された人のようです。それも茶箱は伊勢松阪を訪れていたときに考案されたらしい。（伊勢松阪というだけで、ふーむ感慨深いです～）

ゆかりのお道具類を見ていて、この方なかなかの自由人だと感じました。この幕末ー明治時代は新しい文化もいろいろ取り入れられ文明開化しましたが、お茶の世界でもこうした文明開化がなされていったわけです。茶道はもともと本来は男の世界のものでした。この明治時代から女の人が一般教養、行儀習いとしてお茶が一般市民に普及されていったようであります。

今でもこの玄々斎好みといわれるお道具類はかなり多いらしく、そういう点からみても彼はいろんな事に興味や刺激を受け、茶道という世界を自分なりに拡げていったのでありましょう。
今、ＮＨＫの龍馬伝もみている事もあり、にわか勉強ではありますが興味深い幕末であります。この時代、いろんな意味で人は変わらなければいけなかった。その時代まで武将の名誉や報償のためのお道具類は、もしかしたら、失くなっているものだったかもしれない。こういう人々が古来の文物を研究し、茶道の精神と意義を”　日本文化　”として意義あるものと明治政府に建白したからこそ、こうして残っていけたものなのかもしれないですね。現代にこうして目にふれることができ、われわれは光栄であります。

そんな事を考えさせられました～。この企画展は１１月７日までです。
交通機関は名古屋鉄道　東岡崎駅からのほうが、バス連絡はよろしいみたいです。
１０月１３日から後期展示物が変わったそうですよ。（なっに～！？）